まーじブログ

言語学の基礎的,専門的な話や政治思想の話などを徒然なるままに.Twitter: @linguisticmerge

D.A.N.って知ってますか?

皆さんおはようございます.

 

今日はいつもと違って私が好きな日本のインディーズバンドの話をしたいと思います.

 

D.A.N.

男性3人組のエレクトロロックバンドで,メンバー全員が私と同年代(22〜23くらい)だそうです.

 

デビュー間もないのに,やってる音楽の「洗練された感」が堪らなくいいんです.

だらだらと門外漢の私が話したところで何も生まれないので,先ずはこれを聴いてみてくれという一曲を.

 

https://youtu.be/epsMJXoFzjs

 

この曲においてもそうですが,基本的にD.A.N.は,ミニマルというできる限り少ないフレーズを繰り返すスタイルを取っており,その割には一曲一曲が長いので,退屈に感じられる方も多いように思われます.

しかし,少し我慢して聴いてみてください.目を瞑って,集中しながら聴いてみてください.

まるで自分を中心に描いた球体からぐわっと音が自分に寄ってくるような感じがしませんか.それに合わせて無意識に乗ってしまいませんか.イントロではあれだけ「退屈」だったビートも,一曲終わる頃には「もう終わり?」となっていて,気づいたらリピートしてしまいます.

 

また,彼らはMVも素晴らしいんです.

https://youtu.be/fZGdXkhW0mg

 

まるで短編映画を観ているような気分になる.

Super shy without beerの頭文字からタイトルが来ているみたいですが,私のお気に入りフレーズは

 

「雨は夜更け過ぎに花火に変わるようなレイニーデイ」

 

です.

 

単なる「エレクトロ」や「邦ロック」という枠組みに収まるようなバンドではありません.現在のシティポップムーブメントに乗っかって台頭した部分もきっとあるんでしょうが,suchmosなど大人気バンドと比べても「洗練された感」が段違いで,やっている音楽の「芸術的価値」も頭一つ抜けている気がします(芸術的価値というのは,その根底には独創性と筆舌に尽くしがたい魅力と卓越性のハイレベルな共存があると思っております.あくまで私見です).

 

大好きだけれども,みんなに知られたくないバンド.でも,売れたら売れたで「ほらね,かっこいいんだよ」と言いたくなる不思議なバンド.それが私にとってのD.A.N.です.

 

最後に,私がここ何日かヘビロテしている曲を貼り付けて,その魅力についてつらつらと書いて終わりにします.

 

https://youtu.be/ckUM9VXzyR0

 

目を瞑って,全神経を曲に集中させながら聴いてください.お酒があるとなおよし.静かな夜だとさらによし.ゆっくりと,しかしながら着実に,ネオンライトが点灯する地上から身体が浮遊し,宇宙へと向かっていくような感覚に浸ることができます.大気圏というカーテンが開けると,貴方を待っているのは闇と光の共鳴です.果てしなく広い「宇宙空間」に圧倒され,言葉に出来ないような感情が芽生えるのですが,その先に待っているのは「虚無感」です.今はもう会えない恋人との,別世界での邂逅をどこかで望み命を絶つ人間の,死ぬときの「一切の悔いなし」という,普通に生きていては感じられない思いと,その先に残る「虚無と絶望」をこの曲から感じられます.

 

 

3万年が経って 長すぎるinterlude

Shall we dance? ほら

鬱は晴れない

きっと運命は狂っている

人類は Try it so harder

 

 

なんとも悲しい歌詞とメロディですが,この曲が非凡である点は,これでもかというほどに厭世的であると同時に,何故か凄く優しいところにあると思います.

こればかりは何故かわかりません.

ボーカルの声が優しいからなのか,星の光をイメージできるからなのか,「そんなに頑張りすぎなくてもいいのに」ということを婉曲的に表しているからなのか…

 

考えれば考えるほど迷宮入りしてしまいそうですが,ただ一つ言えることは,このCurtainという曲は,人間の小ささと宇宙の広大さ,大切な人を喪う(失う)ことの耐えられないほどの辛さ,そしてその辛さに耐えようとする必要はないという考え方を教えてくれます.

そして我々の「思い出」というのは,まさしく「宇宙」なんだということも.

 

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